Appleはまったく別の2つの機能に「連係カメラ」という同じ名前を付けました。だから検索して出てくる解説が、いま自分が見ている画面とかみ合わないことがよくあります。ひとつはiPhoneMacのビデオ通話用カメラにする機能です。もうひとつはMacの書類の中からiPhoneのカメラを開き、撮った写真をその場に差し込む機能です。このページでは2つを分けて説明し、つながるために必要な条件をすべて挙げ、MacがiPhoneを見つけないときの対処を順に見ていきます。

手っ取り早い答え: 「連係カメラ」は同じ名前を持つ2つの機能で、失敗する理由はどちらもほぼ同じです。MacとiPhoneを同じAppleアカウントでサインインさせて2ファクタ認証をオンにし、両方でBluetoothとWi-Fiをオンにし、2台を同じ部屋に置いてください。ウェブカメラとして使うときは、iPhoneをロックしたまま固定し、背面カメラを自分に向けておく必要もあります。どちらの機能も撮影済みの写真は送れないので、本当に必要なのがそれならクリップボード転送が数秒で済みます。 iPhoneアプリ(無料) Macアプリ(無料)

「連係カメラ」は同じ名前を持つ2つのApple機能です

Appleのロゴ。右側をかじられた黒いリンゴの上に葉が1枚のっている
Appleはまったく別の2つの機能に同じ名前を付けました。必要な対処は、自分が言っていたのがどちらの機能かで完全に変わります。

「連係カメラ」が動く動かないという話がかみ合わないのは、たいていここが原因で、2人が別のものを説明しています。両者は次の5点で分かれます。

Camera to Clipboardはスマホのどの写真もMacのクリップボードへ送ります

ウェブカメラが目的ではなく、スマホの写真をMacに移したくてこのページに来たのなら、こちらのほうが近道です。

iPhoneでCamera to Clipboardアプリの写真ライブラリ一覧を表示しているところ Camera to Clipboardアプリでパソコンに送る前に写真をプレビューしているところ
スマホにすでにある写真を選んで送れば、Macのクリップボードに入ります。
iPhoneで写真を選び、Macで右クリックの「画像をペースト」で貼り付ける
iPhoneで写真を選び、Macで右クリックして「画像をペースト」を選びます。
  1. スマホにCamera to Clipboardを、Macにデスクトップアプリをインストールします。
  2. QRコードを読み取って一度だけペアリングします。10秒ほどです。
  3. スマホで新しく撮るか、カメラロールから選んで送ります。
  4. MacでCmd + Vを押します。

どちらも無料でダウンロードして試せます。

ウェブカメラとしての「連係カメラ」はMac内蔵より高画質です

MacBook Proのふたに取り付けたiPhoneが、FaceTime通話中にMacのウェブカメラとして使われているところ
iPhoneをふたに取り付けると、背面カメラがMacのウェブカメラになります。端末はロックしたまま触らずに置く必要があり、このページで扱う不具合の多くはそこに行き着きます。

いま「連係カメラ」と言われて多くの人が思い浮かべるのは、こちらのウェブカメラのほうです。設定は4ステップで終わります。

  1. MacとiPhoneを同じAppleアカウントでサインインし、2ファクタ認証をオンにします。
  2. 両方でBluetoothとWi-Fiをオンにし、iPhoneをMacから1メートルほどの距離に置きます。
  3. iPhoneをロックしたまま動かないように立て、背面カメラを自分に向けます。
  4. Macでビデオアプリを開き、カメラメニューからiPhoneを選びます。

その見返りに得られるのは、目に見えて良くなる映像と、Mac内蔵カメラには出せない3つの効果です。

「連係カメラ」は撮った写真をMacの書類へ直接差し込めます

こちらが古いほうの意味で、スマホからパソコンへ写真を移すという行為にいちばん近い機能です。手順はこうなります。

  1. 「メモ」「メール」「Pages」「テキストエディット」など対応するMacアプリで、写真を入れたい位置にカーソルを置きます。
  2. そこで右クリックするか、アプリの「ファイル」メニューを開き、「iPhoneまたはiPadから読み込む」を選びます。
  3. 「写真を撮る」「書類をスキャン」「スケッチを追加」のいずれかを選ぶと、ロックを解除したiPhoneでカメラが開きます。
  4. スマホで撮って「写真を使用」をタップします。少し後にMacに現れます。

「連係カメラ」がつながるには6つの条件が必要です

iPhoneの「AirPlayと連係」設定画面。Handoffのスイッチがオンで、その下の「連係カメラ」のスイッチもオンになっている
Macがスマホを使うには、まずここで「連係カメラ」がオンになっている必要があります。6つの条件のうち設定項目はこれだけで、残りは端末の置き場所や状態の話です。

どれも欠けるとそのまま失敗の原因になります。最初の2つで大半が説明できるので、この順に確認してください。

iPhoneがカメラ一覧に出ないときはロックして立ててください

いちばん多い訴えは、MacのカメラメニューにiPhoneがまったく出てこないというものです。次の6つを、見つかりやすい順に試してください。

「iPhoneから読み込む」が灰色ならMacがiPhoneを見失っています

読み込みのほうの「連係カメラ」は失敗の仕方が違い、その出方だけで、何も変えないうちから原因がかなり絞り込めます。

通話中に「連係カメラ」が切れるのはiPhoneへの割り込みです

3つめの失敗は、いったんすべて動いたあとに起きるため、人前で恥をかくたぐいのものです。原因はほぼ次の6つに収まります。

「連係カメラ」は撮影済みの写真を送れません

ここまでの対処はすべて、「連係カメラ」がその用途に合っている前提で書かれています。調べに来た人のかなりの割合にとって、実はそうではありません。それを決めるのが次の限界です。

スマホからパソコンへ写真を移すのがいかに複雑で失敗しやすいかを描いたイラスト。最後は転送失敗で終わる
「連係カメラ」が担当するのは、その場で撮る1枚です。昨日撮った写真は、やはり別の道を通る必要があります。

Appleの連係機能はどれも相手側にMacが必要です

「連係カメラ」は、スマホとパソコンのあいだで何かを移すほかのApple機能とよく混同されます。それぞれが実際に何をするのかを並べました。

機能 撮影済みの写真を送れる 写真の届き先 Windows PCで使える Androidから使える 使用中もスマホが空く
ウェブカメラとしての連係カメラ 不可、生の映像だけ どこにも残らない 不可 不可 不可、スタンドで固定
連係カメラの「iPhoneから読み込む」 不可、新規撮影のみ 開いているMacの書類 不可 不可 撮る間だけ占有
AirDrop 可能、1枚でもまとめてでも Macのダウンロードフォルダ 不可 不可 可能
ユニバーサルクリップボード 可能、動けばの話 Macのクリップボード 不可 不可 可能
Camera to Clipboard 可能、1枚でもまとめてでも パソコンのクリップボード 可能 可能 可能

撮るなら「連係カメラ」、送るならCamera to Clipboardです

どれもきちんと動くので、決め手はひとつだけです。その写真はもう存在するのか。当てはまる状況を下から選んでください。

Macの「連係カメラ」についてよくある質問

Macの「連係カメラ」とは何ですか?
「連係カメラ」は同じ名前を持つ2つのApple機能です。ひとつはiPhoneがMacのビデオ通話用カメラになる機能で、「センターフレーム」「デスクビュー」「スタジオ照明」が使えます。もうひとつはMacアプリの中から「写真を撮る」や「書類をスキャン」を選ぶとiPhoneのカメラが開き、撮った写真がそのままMacの書類に入る機能です。どちらもMacとiPhoneが同じAppleアカウントでサインインしていて、両方でBluetoothとWi-Fiがオンである必要があります。

Macで「連係カメラ」が動かないのはなぜですか?
条件を順に確認してください。2台が同じAppleアカウントで2ファクタ認証がオンになっていること、両方でBluetoothとWi-Fiがオンであること、2台が近くにあることが必要です。ウェブカメラとして使うなら、iPhoneをロックしたまま固定し、背面カメラを自分に向ける必要もあります。そこまで満たしているなら、iPhoneをケーブルでMacにつないでください。無線では動かない場面でも動くことが多いです。

Macで「iPhoneから読み込む」が灰色なのはなぜですか?
灰色の項目は、そのMacアプリが機能に対応していて、単にスマホに届いていないという意味です。iPhoneを起こしてロックを解除し、両方でBluetoothとWi-Fiがオンか確認し、2台が同じAppleアカウントでサインインしているか確かめてください。灰色ですらなく項目そのものが見当たらない場合は、そのMacアプリがもともと「連係カメラ」に対応していません。

「連係カメラ」でiPhoneにある写真を送れますか?
送れません。「連係カメラ」は必ず新しく撮影し、カメラロールから既存の1枚を選ぶ方法はありません。すでに撮った写真を送るなら、AirDropでMacにファイルとして保存するか、Camera to Clipboardでパソコンのクリップボードに直接入れて貼り付けてください。